たとえ無料でもラーメンを大盛りにできない

ラーメンが好きでよく食べます。

ラーメン屋ってほとんどの店で大盛りができて、時には大盛りが無料のこともあります。

ですが、たとえ無料で麺の量を増やせたとしても、僕はいつも並盛りを頼みます。

怖いんです……途中で苦しくなってきて、もうお腹いっぱいだ…食べたくない…でも大盛りにしておいて残すとか最悪すぎる…完食しなきゃ…ああ、なんで大盛りにしちゃったんだろうって後悔する瞬間が。

大好きなラーメンを食べにきたのに苦しんで、軽い吐き気を覚えながら帰宅する、そんなの悲しすぎます。

ええ、無料で増やせるのに増やさないなんてもったいない。その気持ちはわかります。でもどうでしょう?その結果量が多すぎて自らラーメン体験を劣化させてしまった時、僕は「自分はなんて愚かなんだろう。タダで食えるもんは全部もらっとけ!と考えなしに自分の限界を超えた量を頼み、その結果好物を食べているはずなのに嫌になっている。バカ丸出しじゃないか。未来を想像せず見かけの損得だけで行動を起こすのは人間のやることじゃない…あまりに愚かすぎる…俺は卑しいケダモノと同じだ…」と深い自責の念にかられます。

実際には大盛りにしてもだいたい食べ切れるのですが、僕はこの後悔を恐れるあまり、どんな時も並盛りを頼んでしまいます。僕はもともとそんなにたくさん食べるほうではないので、並盛りでも十分満足できますし、仮に少しもの足りなくても、足りない分には後からコンビニでアイスを買うなり、タピオカでも飲むなり、いくらでも満たすことはできますからね。欲張って破滅するリスクを取るよりずっといいです。でも、たまに失敗を恐れて安全策を取り続ける人生でいいのかな?って思うこともあります。もしかしたら今まで手放してきた麺全てが、自分を幸福にしてくれていたのかもしれません。道を選んでは後悔し、選ばなかった別の道についてもあり得た未来を思って後悔する。ラーメンは人生と同じなのかもしれませんね。

 

上記の文章は全て飼い犬が書きました。

 

ラーメン、食べたいな……。