名古屋に行ってきました

先週名古屋で学会があり、人生で初めて名古屋に行ってきました。一週間を簡単に振り返ってみようと思います。

3/11 (月)

学会は火曜日からだったのですが、彼女も仕事の関係で名古屋に来ていたので、彼女に月曜日に有給を取ってもらい、僕は前泊することで二人で一日観光しました。

お昼

名古屋には鉄板の上に卵とナポリタンを乗せた料理があるらしく、ググったら出てきた喫茶 キャラバンというお店に行きました。

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喫茶 キャラバンでは「イタリアンスパゲッティ」という名前で売られている

B級グルメって感じですが僕的にはかなり美味しかったです。駅ナカのレストラン街とかでもけっこう売ってるお店があったので、名古屋に行く時はおすすめです。

午後

午後はフォロワーに勧められたこともあり、まずは大須に向かうことにしました。

オアシス21

喫茶 キャラバンから大須に向かう途中、変な建物があったので立ち寄ってみました。

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写真はネットから拾ってきました
僕「ここってもしかして夜に行こうって話してたオアシス21じゃない?」
彼女「え~ちがうよ~」
僕「ちがうか~」

オアシス21でした。

屋上部分は水の宇宙船と呼ばれていて、水が張られています。夜はライトアップされてて綺麗です。

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夜にも行ったけど写真を撮らなかった

大須

オアシス21に立ち寄った後は、栄を素通りして大須に来ました。僕の彼女は静岡出身なのですが、高校三年生のころは好きなファッションブランドのお店を回るために月イチくらいで大須に来てたらしいです。大須はカオスな街で、東京で言うと秋葉原と原宿と巣鴨が混ざったような雰囲気です。まあ、kawaii文化とオタク文化って実はけっこう接点があるので、共存してるのはある意味自然な流れなのかもしれません。 一番おもしろかったのは、食べ歩き用に唐揚げを売ってるお店がたくさんあって、唐揚げを食べながら歩いてる女子高生がたくさんいたことです。タピオカ飲んだりゲーセンで音ゲーをしたり唐揚げ食べたり大須観音に行ったりしました。

観覧車

しばらくコメダで時間を潰した後、日も暮れてきたので観覧車に乗りました。 f:id:rockrokun:20190317213739j:plain 街中のビルに併設されているのですが、向かいのドン・キホーテの存在感がすごかったです。

矢場とん

夜ご飯は東京にも進出してきた矢場とんに行きました。 f:id:rockrokun:20190317214415j:plain 思ったより上品な食べ物でした。矢場とんが上品なだけかもしれない。

ホテル

彼女を見送った後、予約していたカプセルホテルに行きました。 カプセルホテルに泊まるのは初めてだったので緊張しましたが、なんとかなりました。もっとこの世の終わりのような場所を想像してたけど普通に綺麗だった。

3/12 (火)

今日から学会です。午前中は学会に参加して、お昼はそのまま同じ研究室の人たちと名古屋大学の学食に行きました。 午後もいろんな研究の発表を聴いて、最後はスポンサー企業の人たちと話す機会があり企業ブースでいろいろ聞きました。 夜は学会の有志によるフットサル大会に参加しました。一応サッカー部だったのでそれなりに活躍し、ゴールも二点決めました。でも体力がもう皆無なのに全力で走ったせいで本当に死ぬかと思った……。 その後はフットサルに参加した人たちの懇親会で風来坊というお店に行き、手羽先や味噌串カツを食べました。スポンサーがついててフットサルも懇親会も無料で最高だった。

ホテル

学会中はAirbnbで予約した民泊に留学生二人と泊まりました。けっこう快適でした。隣のベッドで留学生が彼女とビデオ通話していて文化の違いを感じました(僕は恥ずかしくて絶対できない)。

3/13 (水)

今日も学会です。初日は朝が遅めなのですが、二日目からは普通に8時半からとかなので起きるのがつらい。

この日はお昼に一人で喫茶マウンテンに行きました。 f:id:rockrokun:20190317221407j:plain そして甘口抹茶小倉スパを食べました。 f:id:rockrokun:20190317221505j:plain 正直僕は二郎系も完食できるし、甘い物大好きだし、わりとなんでも食べるのでいけるだろうと踏んでいたのですが、全然無理でした。大量の生クリームが脂っこすぎて厳しい。美味しいとも全然思えないので食べててだんだん悲しくなってくる。そもそもよく考えると、僕は甘いものは好きだけれど、生クリームはそんなに好きじゃなかった……。生クリームが好きで、かつ生クリームが生暖かくても平気な人じゃないと厳しいと思いました。でも一度は口にしてみたいと思っていたのでよかったです。

全体の懇親会があったので参加しました。同い年で起業してる人に会った(この人には去年も会った)り、僕と同じ大学の同分野の他研究室にも同学年で起業してる人がいると聞いたりして、みんなすごいな~と思いました。起業はともかく、僕ももっと活動的な人間になりたい……。

3/14 (木)

お昼に無理やり時間を作って留学生三人と一緒に名古屋城に行きました。でも天守閣が工事中で入れなくて悲しかったです。名古屋能楽堂というところでいろんなお面を見たりもしました。

夜は若手限定の懇親会に行きました。企業の人にいろいろ聞いたり、インターンの時一緒だった人と就活つらいという話をしたりしました。

懇親会の帰りに一駅分歩きながら彼女と通話しました。何を話していたのかはほとんど覚えてないです。電車のホームで「電車が来たから切るね」と言ったら「好きだよ」と言われて、隣に人がいたので「ありがとう」とだけ言って切りました。留学生だったら普通に返してたんだろうなあ……。

3/15 (金)

学会最終日です。この日もお昼に無理やり時間を作って留学生たちと熱田神宮に行きました。留学生の一人がいつの間にかおじいさんに絡まれていて、なぜか流暢な英語と日本語を交互に話すおじいさんに熱田神宮の説明をしてもらいました。

夜は研究室のみんなでひつまぶしを食べました。めちゃくちゃ美味しかったです。

3/16 (土)

この日は帰る日です。ほんとは喫茶店でモーニングを食べたかったのですが、疲れていて10時まで寝てしまいました。結局、お昼に留学生と二人(もう一人は用事があって先に帰った)で味噌煮込みうどんを食べて、おみやげを買い、赤福を買い、ホワイトデーのお返しを買い、ポケモンGOレックウザを捕まえて帰りました。帰りの新幹線でシンカンセンスゴクカタイアイスを食べました。赤福も食べました。赤福大好きなんですよね……。でも昔よりは好きじゃなくなったかも。甘いものがそこまで好きじゃなくなるの、歳を感じる……。

東京に帰ったあとは、一度自宅に戻って荷物の整理をし、少し休んだあと彼女の家に行ってホワイトデーのお返しを渡しました。赤福も食べさせてたらダイエット中だからもう食べさせないでと怒られました。

自己紹介2019

ツイッターやこのブログでけっこう自分のことを書いてるような気もしますが、年も変わったことですし、あらためて自己紹介しようと思います。

名前:ろくろ
性別:男
年齢:24
職業:大学院生
専攻:コンピュータサイエンス人工知能自然言語処理
好きなもの:音楽、読書、サンリオ、ラーメン、フォロワー
苦手なもの:生きること(例:エアコンを消す、傘を忘れない、布団から出る)

だいたい毎日研究をしてます。火水が彼女の休みなのでそこをどちらかお休みしてその分土日に研究してるパターンが多いです。まあ、大学院生は週7で研究してるような人も多いのでこれでいいのかと悩むこともありますが……。これからは就活もしなければならないので余計にスケジュールがキツくなりそうなのがつらいです。

音楽が好きです。Spotifyの有料プランを契約してます。でも音楽が好きと言うとガチの音楽好きに怒られそうな程度の音楽好きなのでお手柔らかにお願いします。米津玄師、ポルノグラフィティピノキオピー、ColdplayAlan Walker、Fall Out Boyあたりは新曲が出たらとりあえず聴きます。あとはいろんなジャンルの曲を雑に聴いています。邦ロックとボカロとメジャーな洋楽はそこそこ聴いてますが、時期にもよります。あと、界隈を呼ぶ名がわかりませんがバルーンEveずとまよ周辺はかなり聴いてます。まあボカロが好きなので……。ツイッターを見てると生態がなんとなくわかるかもしれません。いつか好きな音楽についてちゃんとまとめてみたい。

本も好きです。小説、漫画ともに読みます。新書はあまり読みませんが、去年読んだ『知的生産の技術』はおもしろかったです。最近読んだ漫画でおもしろかったのは『やがて君になる』と『黒き淀みのヘドロさん』で、小説でおもしろかったのは『車輪の下で』です。勉強のために専門書も読んでいます。今は『エキスパートPythonプログラミング改訂2版』を読んでいますが、これはどちらかというと趣味に近いです。本当は研究に直接関係する書籍を読みたいのですが、研究関連の書籍は電子化されていないことが多く、紙媒体は重くて持ち運びが億劫なので読むのが滞りがちです。本は主に電車に乗ってる最中に読んでいますが、ツイッターしたりネットサーフィンしてしまうことも多いです。あと研究のため論文を読んでることもありますね。これもiPadで読んでるんですが微妙に重いのでスマホを大きめのに買い替えてそちらで読もうかと考え中です。。。

サンリオが好きです。かわいいものが好きです。部屋中サンリオまみれというわけではないですが、シナモンのぬいぐるみたちが棚の上に並んでます。普通にサンリオグッズを買ったりするようになったのは大学生になってからですが、思い返すと子供の頃から自動車とか仮面ライダーとか戦隊モノとか全然興味なくて、おままごとが好きな男の子でした。あと小さい頃はポケモンが大好きでした(今も好きです)。なお、かわいいもの好きは自分自身には全く反映されておらず、普通に冴えない理系男子大学院生をやっています。コーディネートを考えるのが面倒という理由で全く同じ黒いズボンを何着も買って毎日履いてます。

(あとで追記するかもしれません)

五反田

どこかに行きたいけど場所が思いつかない〜ってツイートしたらフォロワーに「そういう時は適当に電車に乗ると楽しいよ」と言われたので、昨日さっそく電車に乗りました。 とはいえ、最終的な目的地は大学に決まっていたので、別ルートを通って行ったことのない街でお昼を食べてから大学に行こう、と決めてルートを勘案し、五反田でお昼を食べてから東急池上線で洗足池に行き、洗足池公園を抜けて大学に向かうことにしました。五反田に行くのも東急池上線に乗るのも洗足池公園に行くのもはじめてなのでワクワクですね。

五反田は僕にとって思い出深い場所です。2000年、僕がまだ幼稚園生だったころ、僕は父親に連れられて野球の巨人中日戦を見に行きました。当時巨人はマジック1で、この試合に勝てば優勝決定だったので、父親の影響で巨人ファンだった僕は優勝が決まる場面を見られるかもしれないとワクワクしていました。 しかし、巨人打線は全く点を入れられず、0対4のまま試合は9回裏へ。父親も「明日も幼稚園あるし、もう帰ろうか」と言い始めましたが、僕が最後まで見ると言い張ったため残ることになりました。 すると、最終回になった途端に今までが嘘のように巨人打線はヒットを連打し、ついには満塁ホームランまで出て同点に追いつきました。 異様な興奮と熱狂に包まれた東京ドームで、打席に立ったのは二岡智宏。ファンの期待を一心に背負った彼は見事にサヨナラホームランを放ち、このとき二岡智宏の名は僕の心に深く刻まれました。

8年後、二岡智宏は怪我で二軍落ちしてる最中に五反田の9800円のラブホテルで不倫していたことが発覚し、丸刈り姿で謝罪したあと他球団に移籍となりました。このとき五反田の名は僕の心に深く刻まれました。

ひつじライオン

ひつじライオンになりました。ガオメェ~

 

羊とライオンというのは英語圏などで一般に平和を象徴するモチーフです(The lamb and lion - Wikipedia より)。元ネタは旧約聖書イザヤ書の第11章。下に引用してあるように、羊とライオン(しし)に直接の絡みはありませんが、肉食動物と草食動物が仲良く暮らすシーンです。作中で明確な関係性が書かれてないのにメジャーな組み合わせになるってオタクの二次創作みたいですね。

6 おおかみは小羊と共にやどり、ひょうは子やぎと共に伏し、子牛、若じし、肥えたる家畜は共にいて、小さいわらべに導かれ、 
7 雌牛と熊とは食い物を共にし、牛の子と熊の子と共に伏し、ししは牛のようにわらを食い、 
8 乳のみ子は毒蛇のほらに戯れ、乳離れの子は手をまむしの穴に入れる。  

 引用元:Isaiah / イザヤ書-11 : 聖書日本語 - 旧約聖書

 

関係ないですけどこれってすごくズートピアっぽくありません?ていうか聖書を読んで育ったような国の人ならズートピア見た瞬間に「あっこれ聖書モチーフだ」って気づいてるんだろうか。ズートピアに限らず、欧米の人間は小説でも音楽でも映画でもゲームでもすぐ聖書を絡めてくるので彼らの作品を深く理解するにはもっと聖書に関する知識があったほうがいいんだろうなとよく思います。でもなかなか読む気が起きない……。

 

the lamb and lionと画像検索するといい感じの画像がたくさん出てきて、このシンボルが聖書圏でそれなりに認知されていることがわかります。

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ただ、日本語の情報はググっても一切出てこないので、そこまでよく使われるものでもないのかもしれません。有名なミームなら海外在住の人がブログとかで触れていると思うので。ていうかWikipediaも英語版しか存在しないし。僕は少女ポリアンナという小説で言及されていて知りました。

 

とにかく、今日からこのブログはひつじライオンです。理由は名前の雰囲気がかわいいからです。

選ぶこと

何かを選ぶことは何かを諦めることで、

無限にあった未来の可能性をこの手で収束させていくのはこわい。

しかし、人生に「保留」はない。もし何かの選択や決断を先延ばしにしているとして、それは保留ではない。「何もしない」を選び続けて少しずつ削れていく……。

選ぶことができた人は幸福だと思います。この人となら、この道ならと思えた人は、少なくともどこかへ向かうことができる。

もしかすると結末では不幸になるのかもしれません。未来のことはわからない……。ただ、幸福な未来を目指して、何かを信じて迷いなく向かっている最中は、それ自体が幸福だと思いませんか?人間が一番不幸なのは、どちらへ進めばよいかわからない時です。

小説:るる

私とるるは二人でもうずっと長いこと公園のベンチに座っていた。お互い、言いたいことは山ほどあるはずだけど、ひとつも言葉にならずにただぼんやりと公園の風景を眺めていた。

 るるが突然立ち上がって、私のほうを向いて怒ったような表情で言った。

「りんちゃんはさ、悲しくないの?こうやって喧嘩するたびにあたしは悲しくなる。なんでりんちゃんのこと好きなのに喧嘩になっちゃうんだろうって」

るるは怒った顔のまま泣き始めた。私はどうしたらいいのかわからず、ただるるの顔を見つめていた。私がこういう時すぐにやさしい言葉をかけられる女の子だったら、今日も喧嘩しないですんだのだろうか。でも、私はいつも自分の気持ちや意見を伝えるのが下手だ。私だってるるのことが好きなのに、いつもうまくいかない。今日だって私が余計なことを言ったせいでるるを傷つけてしまった。私なんかと関わらないほうが、るるはずっと幸せなのかもしれない。

「もうさ、友達やめる?るるもつらいだけでしょ」

また声に出したそばから後悔する。どうしてこんな言い方になってしまったんだろう。今の自分の発言がるるにどう伝わるかは明白だった。

「……なんでそんなこと言うの!」

「違う、違うんだよ、るる。私だって友達をやめたくはないよ」

「意味わかんない」

「違うんだよ……」

またふたりとも黙ってしまった。唐突に、自分の言っていることは全部でたらめの嘘だから何も信じないで、と叫びたくなる。るるに向けた言葉だけじゃない。自分について話すときも、一度として私は私のことをちゃんと説明できたことがない。三者面談で進路について聞かれたときも、「国語が好きだから文系にする」なんて言ったけど、今思うと全然違う。でも、もっと他に理由があったはず……と考え直しても、いろいろ文系に進む理由は思いつくけど、そのどれもが言葉にした瞬間に嘘になってしまう。自分のことがわからない。何をしたいのか、どうしてそうしたのか、何が好きなのか、何もかもがあやふやで、どう組み合わせてもきちんとハマらないジグソーパズルのようにもやもやしている。どうして告白されたのに断ったのか、なんで担任の先生のことが嫌いなのか、ちょっとだけ早めに学校に来るのはなぜなのか、わからない、自分のしたこと、自分の考えてること、自分の感情、なにひとつわからない。担任の先生のことだって、本当は嫌いじゃないような気もする。好き嫌いひとつ自分ではわからない、そんな私に、るるに向かって言えることなんてひとつもない、だって私の中にたしかなものなんてひとつも、いや、違う、

 

「私、るるのことが大好きだよ」

小説:up to you

(これは文学の講義の課題で掌編小説を書くように言われたので、とりあえず練習として書き殴ったものです)

 

 

 

 以前から決めていた仕事に取り掛かろうと、僕は押し入れの中をかき回しながら、どこかにあったはずのハンマーを探していた。親が帰ってくる前に終わらせてしまいたい。毎日家に引きこもってPCの画面と向き合うだけの生活をもう何年も送っている僕にとって、押し入れの捜索はおっくうな重労働だった。マンションの八階に差し込む日はすでに傾いていて、こんな時でも僕はぐずなんだなと苦笑いした。

 長い探索の末、ようやくハンマーを見つけると同時に、ずっと昔に使っていたクレヨンを見つけた。あのころは誰もが特別だった。いろんな記憶が一気に蘇ってくる。小学生の頃は、先生も両親も、周りの大人はみんな、君は何にでもなれるんだ、君には無限の可能性があるって言っていたっけ。中学生のとき、期末試験で好成績をとったとき、いつも怒ってばかりの母親が珍しく自慢の息子だと言っていたなあ。どこでおかしくなっちゃったのかな?本当は才能がないのに、周りの大人の言葉を、当時は暑苦しい綺麗事だと思っていたけれど、実はむしろ誰よりも真に受けていて、自分はなりたいものになら何でもなれるんだと、どこかで信じたまま育ってしまったのかもしれない。だんだん広がっていく歪みを感じつつも、もうちょっと本気を出せば自分も輝かしい選ばれた人間になるのだと。

 しかし、とはいえ、受験に失敗して通いたくもない大学に通っていた僕は、少しずつ自分は何者にでもなれるわけではないのだと気づきはじめた。そこでありのままの自分を受け入れられたらよかったのだが、ずっと自分は何者にもなれるんだと信じ込み、その上あまりにもプライドが高い僕にとって、自分が凡庸な人間でつまらない人生を送るのだという事実を受け入れるのは難しかった。僕は、代わりに、女性の友人に対して恋とも呼べないような何か稚拙な感情を育てはじめた。僕にとって彼女は全てになった。彼女といることが自分にとって至上の幸福であり、人生の全目的であり、よって彼女と共にいられるだけの能力があれば自分は十分であり、それ以上の才能も努力も不必要なのだ。

 至極当然だが、彼女は僕との縁を切った。至極当然だが……しかし、もし彼女が僕を受け入れてくれていれば、ぎりぎりまともな人間に戻れたのかもしれないと思うと……

 

 吐き気がする。逆恨みもいいところだ。悲しい。自分は本当に軽蔑すべき人間になってしまったのだと実感する。邪悪になりたくない……。

 

生まれ変わらなければならない。

 

 彼はパソコンの電源を落とし、ハードディスクを取り出し、ハンマーでハードディスクをていねいに叩き割り、一息ついて、網戸をゆっくりと開け、ベランダに出た。