『砂の惑星』 感想考察

本当は歌詞に沿って全て解釈しようと思ったのですが、どうしても不明瞭な部分がいくつかあり、またこれからインタビュー等でわかることもあるだろう、ということでとりあえずは僕が感じた考察とも感想ともつかないものを殴り書きしようと思います。

 

・歌詞の一部について

「バイバイバイ」「でんぐり返り」は「にんげんっていいな」から持ってきてるのではないか?と思う。「サンゴーズダウン」=sun goes down=日が沈む って夕やけこやけだし……。

本当にボーカロイドの曲に「にんげんっていいな」を引用してるのだとしたらなかなかロックですね。

あと「でんぐり返り」をローリンガールに結びつけるのはちょっと無理があると思う。wowakaさんだけ2曲になるのも不自然だし……。

 

・サビの歌詞について

つまり元どおりまでバイバイバイ
思いついたら歩いていけ
心残り残さないように

は何を意味しているのか?

ボカロ側から見てポジティブにとらえるなら

「今日の日は沈んだが、また明日には日が昇り元のように栄える。躊躇せずどんどん曲を発表してほしい」

ネガティブにとらえるなら

「かつてアングラだったころのボカロまで戻ってしまう。自分自身で歌い表現したいと思ったのなら後悔しないようチャレンジしよう」

 

・MVについて

ミクの後ろを歩いている人達が18人であることから今までのハチ曲の擬人化だとする解釈もあるが、これではMV全体と少し噛み合わないし、18という数字もニコニコ動画上では削除されている曲もカウントすることになるので偶然か、せっかくだからと南方研究所が寄せただけだと思われる。曲中でもかつての名曲をいくつも示唆しているのに砂の惑星を歩くミクが引き連れているのはハチ曲だけというのもかなり違和感がある。

つまり”ミクの後ろを歩いてるのはボカロPだよ”説を推したいと思います。

するとMV途中で別れるふたりについて二つの仮説が立ちます。

1. 椎名もたとsamfree氏である。

2. ボカロから離れたPである。

 

1.も気持ちはわかります。特に片方は服装が学生っぽく、学生Pとして有名だった椎名もたを想起させる。しかしこの説を言う人はおそらく人数が一致している!と思ったのだろうけど、若くして死んだボカロPはこの2人だけではありません(乙Pなど)。ならば死という特殊な退場にこだわらず2. として一般化してよいと思います。

ここで、MVを見ると別々の道ではあるがお互いに前方に向かって進んでいます。よってこの人たちはミクからは離れたものの、音楽をやめたわけではない、ラストでミクの前に現れる人影と同一人物と考えていいでしょう。まどろっこしく言い方をしましたが、要するに分かれ道を選んだ人達はまさに米津玄師を筆頭とするボカロ上がりのミュージシャン達を示唆しており、最後の彼らが現れるシーンは「初音ミクも一人のアーティストとしてそちらまで歩いていく」ことを表現しているのではないか?ということです。

 

・「もう少しだけ友達でいようぜ今回は」

一般的にはこの歌詞は”この曲に限ってはミク歌唱のハチ曲だけどもう歌わないよ”というメッセージにとらえられるけど、さきほどのMVの解釈と合わせると今回は”初音ミク”の古くからの友人として10周年のお祝いに楽曲を提供するが、次回は友達ではなくライバルとして”初音ミク”と会うだろうと暗に言っていると解釈できます。

 

 

主にネット上で意見が割れている部分や、あまり触れられていない部分を中心に列挙してみました。あくまで以上の考察は思いつきの走り書きな部分が大きく、整合性のとれていない部分もあるかと思いますが、与太話として受け止めてもらえれば幸いです。