ユリ熊嵐の魅力、あるいは感想(ネタバレなし)
放送されてからもう二年以上が立ちますが、いまさらユリ熊嵐を観ました。
すごくおもしろくてkindleでコミカライズを読みコンプリートガイドもポチって到着を待っているほどなのですが、世間的にはほぼ終わったコンテンツになっていてさみしいのでここで語らせてください。タイトルにはネタバレなしとなっていますが、「結末については触れないよ!その他について(作品のテーマや登場人物の関係とか)はぼかすけど軽くは触れるよ!」程度の意味なので、まっさらな状態でいたい人は読まないほうが良いと思われます。アニメの構成自体が謎を提示して後から明示、という流れを繰り返すものなのでそれを楽しみたい人は特に……。画像は全て公式サイトから持ってきてます。
キャラクター
キャラデザがかわいい〜〜〜〜〜!しかもかわいいクマがかわいい女の子に変身します!あるいはかわいい女の子がかわいいクマに変身します!クマ状態の表情や動きがめちゃくちゃかわいい!二本足で歩いてるのも四本足で立ってるのもかわいいよ、ガウガウ!
のっけからテンションがキモくてごめんな……。
主要キャラクターについて触れます。
1. 百合白銀子
普段は言葉少なで冷静に見えるけど嫉妬にかられてある罪を犯してしまいます。他のシーンも含めて端的に言うとアニメ内での銀子は自身の「欲望」に対して葛藤するキャラクターとして描かれます。るるや紅羽といちゃいちゃしてるだけでいい世界に連れていってあげたいですね。
2. 百合ヶ咲るる
見た目もフェミニンでかわいいですが性格も非常に献身的でめっちゃ良い子です。「好きな人が好きな人と結ばれること」を願っています。イメソンはハナミズキで決定ですね。もちろんこの子にも葛藤があり、一度だけ好きな人をスキだからこそ裏切ってしまいます。銀子や紅羽といちゃいちゃしてるだけでいい世界に連れていってあげたいですね。
3. 椿輝紅羽
ユリ熊嵐には基本的に女性同士の恋愛しか存在しませんが、紅羽は最初から女の子の恋人がいます。紅羽は親を殺したクマを憎み、クマを殺すために射撃の練習をしています。そして先のメインキャラクター2人は人に化けたクマ……。もうおわかりですよね、我々が好きなやつです。仲良しになった友達のあの子が実は敵側だった……。オタクが大好きなやつです。碇シンジと渚カヲルです。銀子やるるといちゃいちゃしてるだけでいい世界に連れていってあげたいですね。
テーマ
キャラクターの項でも少し述べましたが、ユリ熊嵐には多くのテーマが散りばめられています。最大のテーマは作中で繰り返される「あなたの『スキ』は本物?」という問いかけや「私は『スキ』を諦めない」といったフレーズに表されていると思います。ユリ熊嵐は「スキ」という想いの様々な形を、残酷な面、醜い面も含めて描いた物語です。つらい。でも銀子やるるや紅羽が「スキ」を諦めずに歩み続ける姿が大好きでした。その結末も含めて……。また、他のテーマとして「透明な嵐」、端的には「同調圧力と異端の排除」や、「人とクマと断絶の壁」、端的には「異種族との交流」などがあります。
アニメーション
幾原邦彦作品をちょっとでも見たことがある人ならわかると思いますが、雰囲気が最高です。構成は複雑でテーマは抽象的だし造語も多いですが、そんなに気負わなくても普通に見てわからないことはとりあえず保留にしていればストーリーそのものやキャラクターたちの主張したいことはわかるようになっています。というかもうキャラクターもかわいいし世界もかわいいしみんなかわいい!最高!という感じなのでテーマとか深く考えなくてもいいと思います。残酷な世界で『スキ』を貫く百合が尊い、これだけでいい……。