生まれて初めてアイドルの現場(?)に行ってきた

大学の学科の後輩のSくんがサンリオピューロランドのチケットをくれるというので、突然ではあったが行くことにした。Sくんはドルオタなのだが、今日はピューロでユニドルという大学生がサークル活動としてやってるアイドルのイベントがあって、それの特典のために8枚もチケットを買ったらしい。サークル活動といえどきっちりとヲタから金をむしり取っていくところは本格的だ。握手とか個撮とかできるらしい。最初はアイドルのほうを見に行く気は全然なかったのだが、遅刻に雪のダイヤ乱れが重なって着いたのがまもなく開演する時刻だったので、せっかくだし少し見ていこうかな、と思いSくんにくっついて現場に向かった。Sくんに「アイドルのライブを見るのって初めて」と言ったら「まあ今回のはアイドルではないですけどね」と訂正された。違うらしい。認知はされてるの?って聞いたら何人かには認知されてると言ってた。すごい。 
会場ではもうひとりTくんと合流した。Tくんは音ゲーサークルの友達で、一年生のときは同級生だったのだが、いつの間にか留年してSくんと同学年になっていて、しかももう一留決定していてSくんより下の学年になるらしい。話すと長くなるので割愛するが、音ゲーサークルは僕が二年生(Tくんは二回目の一年生)のときにごたごたがあった。僕は当事者ではないのだがなんとなく居心地が悪くなって行くのをやめてしまい、Tくんとはそれ以来疎遠になっていた。Twitterで見ていたので薄々感じてはいたが、ひさしぶりに会ったTくんは留年の日々のなかで音ゲーからアイドルに主戦場を移していた。この後も18時から池袋でわーすたのライブで、その後はメイドバーらしい。わーすたのライブのチケットがたくさんあるからと一枚くれた。Tくんに「アイドルの現場?って来るの初めてなんだけどなんだかわくわくするね」って言ったらTくんにも「いやこれはアイドルじゃないから」と言われた。やっぱり違うらしい。 

 

雑談をしているとライブが始まった。僕はドルヲタ界隈の独特の文化は好きで、インターネットで調べたり地下アイドルのライブ映像で盛り上がってるヲタを見たりするのにハマっていた時期もあったので、けっこう楽しみだった。会場の前の方に「良枝を守る軍団」と背中に書かれたTシャツを着てる人がいた。そのTシャツを着てるのは見る限り彼一人だったので心の中で「良枝を守る軍団(一人)さん」と呼ぶことにした。良枝を守る軍団(一人)さんは軍団の生き残りだけあって強く、ライブのほぼ全ての曲の振り付けを完コピしていてキレッキレで踊っていた。軍団さんの隣でもうひとり踊ってるヲタがいたのだが、軍団さんは全ての振り付けがやや大ぶりな上にキレがすごいので目立っていた。あと時々ひたすら高くジャンプしてることがあった。あれもユニドルに認知してもらうためなんだろうか。ただ振り付けわからないからジャンプしてるだけなのかもしれない。

 

ライブはいろんな大学のユニドルグループが出てきては三曲ほど歌って捌けるというスタイルだった。曲はほとんどわからなかったがみんな思い思いの衣装やMCで自分たちのグループを魅せていておもしろかった。ステージの背後のスクリーンに映像を流せるのだが、歌詞を流してるところもあればコールを出してみんなに叫んでもらったり、自分たちの大学生活の思い出の写真を流してるところもいくつかあった。これが卒業ライブになるというグループもけっこうあって涙ぐんだりお互いに抱き合ったりしていた。多くのユニドルは友達とアイドルをするのが楽しくて自分たちのためにアイドルをやっているのだと思った。これってプリパラじゃないですか?

 

最初はわりと落ち着いた雰囲気で始まったライブだったが、だんだん盛り上がってきてタイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!ダイバー!バイバー!ジャージャー!もたくさん聞けた(ずっと生で聞いてみたかったのでうれしかった)。もちろん叫ばず飛ばずおとなしく聴いてるヲタも多くて、そうかと思えば後ろのほうでなぜか曲に合わせてブレイクダンスをしてるヲタもいて会場はカオスだった。中学か高校くらいの若いヲタが入ってきたと思ったら自分の名前を叫んで前線に入っていった。一度飽きて(なんと14時から20時までずっとやっている)ピューロ内を回ってミラクルギフトパレードを見たりして戻ってきたら良枝を守る軍団(一人)さんがまだ踊っていて感動した。