男子中学生
男子中学生はおおむねエロいことで頭がいっぱいな生き物です。当然、僕の塾の生徒たちも例外ではありません。授業後のことでした。
Aくん「おま……ん……おまんこ!」
さっきまで理不尽な拷問を受けさせられてるみたいな顔で英語の問題を解いていたのに、満面の笑みで言いはじめました。
ぼく「君は本当にそういうの好きだね……」
Aくんは雰囲気も普段のテンションもおとなしめの子ですが、なぜか下ネタだけはガンガン突っ込んできます。
Bくん「Aはやばい」
笑いながらそう言うBくんも隙あらば「先生彼女いますか?」などと聞いてきます。
Cくん「先週なんて言ってたんだっけ、ほら先生のこと」
Bくん「先生のグングニール」
Cくん「それだ」
Bくん「結局あの棒と先生のグングニールどっちのほうが太いんですか?」
ぼく「あのさあ……」
僕は中学生の頃はかなり奥手で、そういう言葉なんて恥ずかしくて口が裂けても言えないタイプで、友達間でそういう話になると逃げるか黙りこんでしまうタイプだったので、毎年この子たちのような自由な中学生たちを見ていると少し羨ましく思います。でもそれはそれとして先生にセクハラするのはやめよ?
Cくん「先生童貞ですか?」
また聞いてきました。
ぼく「内緒」
Aくん「えー教えてくださいよ」
ぼく「内緒……いや、」
そのときもう教室に男子しか残っていなかったこともあり、なんとなく言ってみました。
ぼく「童貞じゃないよ」
今でもこういう話題はあんまり得意ではないので、なるべく平静を努めて言いました。
Bくん「ええー!?」
Cくん「うそ!?」
ぼく「まあ俺だってもう22歳だしそりゃあね……」
Bくん「22歳でもうやってるって早くないすか!?」
煩悩で頭がいっぱいなわりにピュアなの愛おしい。
Cくん「誰とですか?」
ぼく「そりゃ彼女でしょう」
Aくん「どれくらい気持ちよかったですか?」
ぼく「君ほんと言うことがえげつないよね」
Bくん「本当だよほら先生顔赤くなっちゃってるじゃん」
ぼく「えっ」
大人の余裕を見せながらさらっと会話してるつもりだったんですが、顔に出てたみたいです。肌が白めなせいか照れるとすぐ赤くなっちゃうんですよね。もう絶対言わない。。。
でも、こんなくだらないやりとりですが、帰り際に「英語の先生が一番おもしろいわ」と言ってるのが聞こえて嬉しかったです。舐められてるだけなんですけどね。それでも顔は赤くなってしまう……。